探偵の仕事
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探偵の仕事の中でもっともキツイ?張り込み調査をする依頼とは?

探偵の仕事の中でもっともキツイ?張り込み調査をする依頼とは?

張り込みは探偵業の基本で、素行調査や浮気調査においては切っても切り離せない業務です。とはいえ、どう動くか予測不能な状況下でいつでも反応できるようにじっと待つ仕事は容易ではありません。

探偵の調査業務の基本だけど、最もイヤな仕事?張り込み調査!

探偵が行う調査業務として欠かせないのが“張り込み”。ですが、肉体的にも精神的にもキツイという理由で、探偵が最もイヤがる仕事だと言われています。

予測不能な行動を張り込みで見張る

張り込み調査は、ターゲット(調査対象者)の行動を把握するため、ターゲットの自宅や勤め先などの付近で、こっそり監視するモノです。普通張り込みはターゲットに何の断りもなく、探偵側が勝手に行うものですから、ターゲットの行動は予測できません。出掛けるかと思ったら、何時間も家に篭ったままというケースもありますし、逆に予想と反してターゲットが急に外出することもあるわけです。

探偵はそんな予測不能なターゲットの行動に対して、様々な事態を想定して張り込むわけですが、基本的に張り込む場所は屋外になります。ターゲットの張り込み場所に、最寄のアパートや一般人の家の一部屋を借りて張り込むなんてマネが出来るのは、警察などの国家組織だけです。

したがって夏は暑さに、冬は寒さに耐えながら張り込みをしなければなりません。そういう意味で張り込みは非常に体力が必要な業務だといえます。またずっと同じ場所に留まって張り込みを続けると、ターゲットに気づかれる心配だけではなく、周囲の無関係な人から不審な目で見られたり、最悪の場合は警察に通報されることもあるのです。

張り込みのしんどさは”退屈”にこそある

張り込みはそんな周囲の目を気にしながら、緊張の連続かと思いきや、張り込みで精神的なダメージを与えるのは、“退屈”だったりします。もちろん緊張感を持って張り込みをし続けるのもキツイのはキツイのですが、人間は長時間緊張感を維持できるモノではありません。そしてリアル現場だと、張り込んでいる探偵が緊張するような事態というのは、意外なほど発生しなかったりします。

何も起きない状態で、ただひたすら何時間も張り込みを続けなければいけないという、退屈さによる精神消耗はハンパではないのです。しかも退屈だからといって、寝てしまうわけにもいきません。
自然の暑さ寒さに耐えつつ、長時間緊張や退屈にも耐えなければならない張り込みは、探偵の仕事の中で“最もキツイ仕事”なのです。

張り込み調査はどんな時に行うのか?

張り込みというのは、ターゲットが自宅や勤め先といった探偵自身が入り込めない場所に入っている時に、外からターゲットの様子を伺う調査になります。こういうマネをするのは、

  • 警察
  • 探偵
  • ストーカー

でしょう。

この他、国家組織のスパイなども張り込みをしますが、一般人とは無縁なレアケースです。張り込みが合法なのは警察と探偵で、ストーカーは完全に違法行為となります。しかしターゲットを監視するという行為そのものは
“ストーカー行為と全く同じ”
です。

警察や探偵がストーカー行為…ではなく張り込みとして許されているのは、あくまで“業務の一環”と認知されているからに他なりません。警察がする張り込みは、当然事件捜査として被疑者だと目をつけた相手の容疑を固めるため行動を内偵したり、逃走中の被疑者の身柄を確保するために立ち回り先で待っていたりするモノです。

一方、探偵が行う張り込みも探偵の仕事である調査業務の中で行われますが、張り込み業務は主に

  • 素行調査
  • 浮気調査

の時に行います。

親や親戚が依頼人?素行調査!

素行調査の場合、依頼人は大抵ターゲットの関係者です。依頼人は親で、ターゲットは一人暮らしの子供だったりします。子供でも独り暮らしが出来るような歳になれば、自分のプライベートなど親に事細かく報告するような事はないのが普通です。連絡もロクに寄こさない子供が、一体どういう暮らしをしているのかと心配して、探偵を雇うわけですが、探偵への依頼は、決して安くはありません。

高額な調査費を支払ってまで“子供の私生活の実態”を調べるというのは、相当子煩悩な親なのでしょう。同時にそうした調査費をポンと出せるのは、いわゆる“富裕層”と言われる人たちです。

一方で、親や親戚といった血縁関係でない人が、ターゲットの素行調査を依頼する事もあります。その場合、依頼の動機は
“ターゲットが自分の子供や親戚の婚約者で、その素性や素行を知りたい”
というものです。今時の結婚なんてそのほとんどが当人同士が決めることで、親戚はもちろん親にも“事後報告”といったパターンが普通です。ところが家系が古く、その上ある程度の資産を持っている名家の生まれだった場合、親や親戚に断りもなく結婚すると、それが揉め事になることもあります。

そうした一族に生まれた子供だと、小さな頃から結婚したい相手ができたら、必ず報告しろと教育されていますので、事後報告なんてことはないかもしれませんが、それでも自分で結婚相手を見つけて報告すると、その相手の素性を調べようと、探偵に素行調査を頼むわけです。

企業が採用者の素行調査を依頼するパターンも

その他素行調査を依頼するのは企業の人事で、採用予定のターゲットの素行を調べて欲しいという依頼もあると言われています。しかし探偵の調査費用を考えると、一人の人材を採用するかどうかという理由で、探偵を雇うような金が有り余っている企業が実在するかどうかは疑問です。

もしあるとしたら、将来会社を継ぐような幹部候補を雇いたい時とか、警察やスパイがする張り込み調査に遭遇するくらいレアケースでしょう。

素行調査依頼に潜む闇…依頼人がストーカーの可能性

ちなみに近年、素行調査の依頼を断る探偵が増えてきています。それは
“依頼人がストーカーだった”
という事が実際過去に起こり、現実にあり得るからです。

ここで紹介したような、ターゲットが依頼人の親や親戚で、素行を調査する理由もハッキリしているのであればOKなのですが、依頼人とターゲットとの関係がよくわからない場合があります。そんな時、探偵は依頼人がストーカーで、自分がつきまとうと捕まってしまうため、代わりに探偵を雇うべく依頼してくる可能性を疑うわけです。

「伊豆ストーカー事件(2012)」の犯人は調査依頼していた!

このように探偵が依頼人を疑うのは決して考えすぎではありません。2012年に発生した「逗子ストーカー殺人事件」と呼ばれる事件は、犯人が別れた恋人(被害女性)の行方を捜すため、探偵を雇っていました。実際依頼したのは素行調査ではなく、現住所を調べる所在調査でしたが、探偵の調査能力がストーカーに利用され、結果的に殺人事件にまで発展してしまったわけです。だから探偵は依頼人とターゲットの関係や調査の目的が明確でない調査は請け負わない傾向にあります。

張り込みは浮気調査の基本であり、重要な仕事!

張り込みは浮気調査において、ある意味尾行より重要な仕事です。浮気調査はターゲットが浮気をしているかどうかを確認し、もし浮気をしていた場合は、浮気の証拠を押さえるという調査になります。ポイントがターゲットの行動を正確に把握する事ですから、素行調査とカブる部分がありますが、浮気という特定の行動の有無をハッキリさせるという点が違うわけです。

浮気調査の際に、張り込みが必要になるのは大きく分けて

  • 尾行前の待機
  • 浮気の証拠を押さえる為の待機

の二通りでしょう。

浮気の事実を突き止めるべく、尾行前の張り込みを開始します

浮気調査は、まずターゲットが本当に浮気をしているかを確認しなければなりません。そのためにはターゲットを尾行して、浮気相手と逢っている事実を掴む必要があります。探偵がターゲットを尾行するには、ターゲットの自宅や勤め先などで、あらかじめ待ち伏せするわけです。

ターゲットはそんな事とは知らず思うままに行動しますので(これは当たり前、ターゲットが知っていたら浮気調査にならない)、待ち伏せはターゲットを張り込むのと同じ意味になります。
いつ動き出すか判らないターゲットを待ち、ひたすら張り込むわけですが、ターゲットが行動を開始したとき、そのまま尾行を始めるか、別の尾行専門部隊が動き出すかは、ケース・バイ・ケースです。

ターゲットが徒歩で移動するか、車で動き出すが、あるいはターゲットが張り込み中の探偵に気づいて、警戒をしているかなど、状況によって張り込みをしていた探偵がそのまま尾行をするのか、別のグループが尾行をするかは臨機応変に対応します。
次にターゲットが浮気相手としか思えない相手と逢っている事が判明した場合、それが明らかに浮気であるという証拠を押さえるために張り込むわけです。

浮気の証拠は裁判証拠レベルを押さえます。そのための張り込みも

この場合でいう“浮気の証拠”というのは、裁判で争った時に証拠として認められるくらいのレベルになります。ターゲットと浮気相手がホントにHしている動画や、使用済みの避妊具などを証拠として提出するケースも現実にあるそうですが、合法的な調査でそうした“そのものズバリ”の証拠を得るのは難しいでしょう。

裁判官は、そんな他人のお下品な動画など見たくもありませんので、裁判で認められる“浮気の証拠”というのは、

  • 日付の入ったラブホテルの領収書
  • 40分以上、二人きりで過ごした事実

といったモノです。

ラブホテルの領収書、40分以上一緒に過ごした事実が浮気の証拠になります

確実に浮気の証拠とされるのは、あくまで“ラブホテル”の領収書で、シティホテルなど他の目的でホテルに泊まったと言い訳のできるモノは、裁判で証拠と認定されない可能性があります(他にも説得力の高い状況証拠があれば、認定される)。
次にラブホテルや浮気相手の自宅、あるいはターゲット自身の自宅などで、明らかに二人っきりになって、そのまま40分以上一緒にいたという事実も、裁判で認定される浮気の証拠です。

浮気調査で張り込みが必要になるのが、この証拠固めになります。ターゲットと浮気相手が、ラブホテルやどこかの家に二人で入る場面、そしてそこから出てくる場面を撮ります。写真のような静止画像であれば、入った時間と出てくる時間が画像に記録されているモノが有効で、それを見れば二人がどのくらいの時間二人きりで過ごしたかがわかるわけです。

張り込み中は証拠抑えのため録画。張り込みは欠かせません

また最近は大容量のデジタルメモリが安価で入手できます。だからターゲットと浮気相手が二人きりで部屋に篭る場面から、出てくるまでをず~~っと動画で録画することも可能になりました。そんな証拠を押さえるため、探偵は現場でずっと張り込む必要があるわけです。

ちなみに裁判で浮気と認定される“二人っきりで過ごした時間”が40分以上とされているのは、これまでの数多い浮気裁判で争われた結果で、
「浮気をするのであれば、最低この位の時間は必要だろう」
という判断基準になります。

実際は二人っきりの時間が30分程度でも、浮気の証拠として裁判に提出されることはありますが、それは他にも浮気をしたと思われる状況証拠がある場合です。二人っきりで過ごした証明だけで、浮気を立証するにはやはり裁判所の基準である“40分以上”であることが必要で、探偵はそうした確実に裁判で有効な証拠を押さえようとします。

まとめ~張り込みが出来ない人は探偵に向いていない~

張り込みは探偵の調査業務の中でも、重要な仕事です。探偵の仕事は色々ありますが、多くの探偵業者が大きな収入源としている浮気調査や素行調査で、張り込みは欠かせない業務になります。
調べている探偵の都合などお構いなしに勝手に動き回ったり、逆にいつまで経っても部屋から出てこなかったりするターゲットを辛抱強く監視するのが”張り込み”です。

体力的にも精神的にも大変な仕事ですので、張り込みを嫌がる調査員も少なくありません。しかし人間には向き不向きがありまして、意外とこうした“待っていること”が苦にならない人も実在します。もちろん探偵の張り込みはただ待っていればいいというモノではありません。

大変な仕事”張り込み”には、向き不向きもあります。

ターゲットや張り込み現場の付近の住人に不審の目を向けられるような事のないように対処する必要がありますし、浮気の証拠を押さえるにはカメラで鮮明な証拠を撮る撮影技術など、様々なスキルが要求されます。ただそれ以前に暑さ寒さを直に感じる戸外で、緊張と退屈が交互に襲ってくる環境をさほど苦に思わない“強靭な神経”が探偵には必要だと言えるでしょう。

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