- 調査技術
探偵の車の尾行とは?車の特徴や探偵から逃げる方法も紹介
探偵が尾行調査を行なう際は車両の利用が一般的です。
今回はそんな探偵の車による尾行の特徴やテクニック、車両の特徴や色、探偵の車の尾行から逃げる方法、見抜き方を紹介していきます。
この記事の目次
探偵の車の尾行とは?
浮気調査にしろ素性調査にしろ、探偵は徒歩だけで尾行調査を行うことはあまりありません。
現代の探偵は車を巧みに活用し、ターゲットにバレないよう尾行を行って浮気の証拠や相手の個人情報を集めるのです。
首都圏クラスの都市部であればターゲットも公共交通機関を利用するので、車を活用せずとも広範囲の尾行が可能です。
しかし多くの都市では、ターゲット(調査対象者)は目的地までの移動に自分の車やタクシーを使うことが少なくありません。
そのため、探偵も尾行用の車両を用意します。
また、尾行以外にの調査を始める前の待機場所に使ったり、サポート役の調査員の待機や移動に使うなど、車は尾行を成功させるために役立つアイテムと言えるでしょう。
探偵が尾行に使う車の特徴
車での尾行は、徒歩とは違ったチェックポイントがあります。
最大の注意点は“ターゲットに尾行を気づかれないこと”であり、この点は徒歩尾行と同じです。
しかしターゲットに尾行を感づかれないために気遣う点や、求められるスキルは変わってきます。
- 目立たない車種やカラーの車を使う
- 白やシルバーの車を使う
- その場の雰囲気に合わせた車両を使う
目立たない車種の車両を使う
探偵が尾行につかう車は、目立たない色のワンボックスカーやミニバン、セダンが多いです。
これは、自家用車や営業車として一般的なので、目立って怪しい車と認識されにくいためです。
徒歩での尾行と違い車は変装できないので、最初から目立たない車を選定しています。
徒歩での尾行であればターゲットに感づかれるのを防ぐため、何種類もの着替えや変装用の小道具を用意しています。
たかが着替えと思われがちですが、服を着替えたりメガネを変えるだけで周りに与える印象は相当変わるので効果は絶大です。
車であれば変装としてステッカーを貼るなどの手もありますが、ターゲットが車にステッカー貼ってあることに気づくほど、尾行している車の存在に敏感になっている時点でその尾行は失敗です。
ターゲットには尾行されている気がする、と思わせないないことが重要なのです。
白やシルバーの車を使う
車の色も当然、目立たない「白」や「シルバー」、そして「グレー」であることが多いです。
探偵にもっとも人気の「白」は営業車を中心に国内で多数使われており、車の好きな色ランキングでもトップです。
そこかしこで町中を走り回っているので、尾行をしても目立つ心配がありません。
また、「シルバー」や「グレー」の車両を使うケースもあります。
シルバーやグレーは人気のカラーというだけでなく、夜走っていると街中のネオンや照明を反射して、オレンジやブルーなど他の色に見えることがあり、思わぬ変装効果があることから人気です。
逆に探偵に不人気な車カラーは「黒」
ちなみに「白」と並んで街中を走っている車で多い車体色には「黒」もありますが、尾行用車両に「黒」を選択する探偵はあまりいません。
黒色の車は威圧感があるので、尾行をしている最中に何度か目にも気になりやすく、存在を気づかれやすいです。
“ありふれた車体色”であるということと、“目立たない車体色”というのは別モノだということでしょう。
その場の雰囲気に合わせた車両を使う
ターゲットの尾行を続ける中で、探偵は時にベンツやBMWといった高級車で尾行を行うことも珍しくはありません。
たとえばターゲットが浮気する場所が高級ホテルや高級店だったりすると、普段では目立たないワンボックスカーやミニバンで駐車場や正面玄関に横付けなどすればかえって目立ってしまいます。
そのため、探偵は尾行するフィールドに合った車を用意します。
ただ高級車の場合、探偵事務所が普段から尾行用に所有していないので、レンタカーを活用することが多いです。
通常探偵事務所で自己所有しているのは、ワンボックスカーやミニバンクラスの車とバイクを1台ずつ、もしくは2台程度でしょう。
レンタカー代は依頼者持ちになることが多い
なお、尾行用車両の調達は経費になりますので、探偵事務所所有の車両以外の車を用意する場合そこに掛かる費用は依頼人持ちです。
良心的な探偵であれば新たな経費が発生する場合、必ず依頼人の了承を求めてくるので安心して下さい。依頼人がNGを出せば、尾行用の車両を他で調達することはありません。
ただし、場違いな車を使ったせいで尾行がバレる可能性も出てきます。
どんな選択をするかは依頼人の判断次第ですので、状況を探偵からよく聞いた上で決めましょう。
なお、レンタカーはナンバープレートでバレるのでは、と思う方もいるかもしれませんが、ターゲットがナンバーに注意を向けるならその時点で尾行は失敗しているようなものなので、割り切ってレンタカーを使う探偵も珍しくはないです。
中にはナンバーを気にして、レンタカーでなく知り合いから個人的に車を調達する探偵もいるようです。
探偵が車両の尾行で使うテクニックやコツ
車による尾行調査は、徒歩の尾行よりも高度な運転技術が要求されます。
なぜなら、車の尾行は道路交通法に縛られるからです。
徒歩での尾行は基本的に己の身体ひとつで尾行するので、ターゲットとの距離や位置関係は、かなり自由に決められます。
もちろん歩行者も信号は守らなければいけませんので、道交法の縛りが全くないとはいえません。しかし車に乗って尾行する場合の不自由さは、徒歩尾行の非ではないのです。
さらにいえば、車による尾行を行なう場合、時として道交法を無視して、“危険な運転”といわれることをしなくてはならない事も珍しくはありません。したがって探偵は、一般人に比べて高度な運転テクニックが必要になります。
ターゲットの発進直後には尾行しない
車を使った尾行は、ターゲットが自分の車に乗り込み、走り出したところから始まります。
といっても、ターゲットの車が走り出した直後に発進するといったドラマみたいなタイミングでは走り出しません。走り出した直後に、後をついて走り出した車をターゲットがバックミラーで見つけてしまったら、その時点で尾行だとバレてしまう危険があるからです。
ターゲットの車が走り出して見えなくなった後、車を出してターゲットの車が見えるまでダッシュします。
尾行は1~2台の一般車輌を挟んで行なう
ターゲットに気づかれないよう、探偵はターゲットの車との間に1~2台ほど関係ない車を挟むという方法が使われます。
車で尾行する場合、ターゲットの真後ろには着きません。自分で車を運転している人なら解るとは思いますが、運転者というのは結構バックミラーを見ており、同じ車種の車がいつまでも自分の後を着いてくる状態にはすぐ気づきます。
ターゲットに気づかれず後ろを着いていきたいところですが、自動車道はどこでも何車線もあるような道ばかりではありません。
むしろ片側2車線や3車線もあるような道は幹線道路だけで、多くの車道は1車線なのですぐ後ろについてしまうとバレてしまいます。
尾行を開始した時点ではターゲットの車に追いつくまで距離も時間も掛かりますので、ターゲットの車の後ろに関係のない車を入れるのは、それほど難しくありません。
上手く間に車を誘導するのが探偵のテクニック
しかし尾行が進むうち、ターゲットの後ろについている車が皆ターゲットと同じ方向へ向かっているわけではありませんので、当然他の道へと逸れていってしまいます。
そこで不自然さを感じさせることなく、他の車をターゲットの車との間に導かなければならず、地味ながもなかなか高度な運転技術が必要になるわけです。
信号切り替わりでも巧妙に尾行する
派手な運転テクニックの見せ場があるとしたら、やはり信号でしょう。ターゲットの車は自分より2台とか3台とか先行しています、
この状況でターゲットの車だけ先に進み、尾行をしている自分の車だけが信号に捕まってしまったら相手を見失う危険があるわけです。特にターゲットの車が直進ではなく、右折するときは大変です。
こうした状況に陥った場合、時に強引なダッシュで信号を渡りきってしまうには、やはりそれなりの運転テクニックが求められます。ただ信号に捕まりそうになった時、必ず強引な方法を使うとは限りません。
無理な運転をして事故でも起こしたら最悪ですし、派手なドライビングをしたことで、ターゲットに尾行がバレる可能性もあるからです。
尾行ルートを把握しているときは、先回りや距離詰めをする
探偵が尾行しているエリアを知り尽くしているのであれば、信号のタイミングを先読みしてターゲットとの距離を詰めておいたり、先回りできる脇道を使うなどの方法でターゲットを見失わないようにします。
また、ターゲットの車だけ信号を行ってしまった場合、無理をせずにそのまま留まり、信号が青になった後にターゲットの車を見失ったら潔くその日の尾行を諦めることもあります。
尾行のコツはいかにターゲットに気づかれないかなので、無茶をしてバレてしまっては元も子もないのです。
探偵の車の尾行の見抜き方
- バックミラーをこまめに確認する
- ウィンカーを出さず、急に曲がる
- ふいに路上停止する
- 3回以上同じ方向に曲がる
- 敢えて空いている道に行く
バックミラーをこまめに確認する
もし自分が探偵に尾行されていると感じた場合、まずはバックミラーをこまめに確認してみましょう。
大きな道路でなく小さな道や何度か左折を繰り返したのに、1台挟んで後ろに常に同じ車両があるようであれば、探偵に尾行されている可能性があるでしょう。
ウィンカーを出さず急に曲がっても付いてくる車を確認する
ウィンカーも出さずに急に曲がってみるのも手です。自分が曲がったら、さっきまで直進しようとしていた車も慌てて曲がってきた場合、尾行されている可能性があります。
ただ中には別の脇道からターゲットの車を探したり、先回りして尾行をしてくる探偵もいるので後ろの車がいなくなったからといって安心はしないようにしましょう。
何度か路上停車する
車を突如路肩に寄せて停車してみるのも手です。
普通の探偵であれば向こうも停車するということはありませんが、追い越す時に減速したりこちらの様子を伺っているようなら怪しいです。
数分ほど停車した後、走り出してみてもし背後にまた同じ車がいるようなら探偵に尾行されている可能性が高いでしょう。
同じ方向に3回以上曲がってみる
尾行されていると疑った場合、3回以上同じ方向に曲がってみましょう。
左折を繰り返して元来た場所をグルグル回っているのに同じ車が尾行してくる場合、道を間違えた人か探偵しかいません。
なお、探偵の中には2回以上同じ方向に曲がった時点で尾行を警戒されていると判断し、追跡をやめるケースもあります。
敢えて空いている道に行く
探偵的には他の車に紛れ込める少し混んだ道のほうが尾行をしやすいため、空いている道は嫌います。
そのため、尾行をされていると思われる時は一度、遠回りになるにしても空いている道を選んでみましょう。
普通なら誰も使わないような道に同じ車が付いてくるようなら、尾行をされている可能性が高いです。
特に空いている道で何度か左折をしたり、敢えて行き止まりの道に進んでみても同じ車が付いてきていたら、ほぼ確実に探偵でしょう。
何度かコンビニに立ち寄る
コンビニ立ち寄った際に探偵が取る行動は、一緒に駐車場に入るか、近くで停車してターゲットの車が発車したら再び後を付けるかです。
そのため、何度か別のコンビニに行っても同じ車が駐車場に入ってくる、あるいは気づけば同じ車が後ろにいる場合は探偵に尾行されていると思って良いでしょう。
探偵の車の尾行から逃げる方法
交通手段を変えてみる
車で尾行されていると思った場合、急に電車やバスに乗るなど、交通手段を変えるのは非常に効果的です。
探偵は徒歩で移動するターゲットであれば徒歩の尾行を、車で移動するターゲットであれば車の尾行をしますので、急に交通手段を変えられると対応が難しいです。
急に交通手段が変わっても対応できるよう、予備の調査員を用意している場合もありますが、合わせて一度反対路線に乗り、即降りて元の路線に乗るなどのテクニックを駆使することで、ほぼ確実に探偵から逃げることができます。
信号が変わるタイミングで速度を上げる
敢えて法定速度よりやや遅いくらいで走り、信号が変わりそうなギリギリのタイミングで急に加速することで探偵から逃げることができます。
なお、この方法を行う時は事故のリスクから交通量がそれほど多くない道路、警察がいなそうな道路であることを確認して下さい。
一度や二度なら後続から無理をして付いてくる車もいるかもしれませんが、何度か繰り返せばほぼ確実に探偵から逃げられるはずです。
路上停車をした後にUターンする
路上駐車をすると、探偵はそのまま横を通過をしてその先の道であなたが出てくるのを待ちます。
そのため、探偵と思われる車が通過した後に、不意にUターンをすることで探偵から逃げることができるでしょう。
路上駐車をするのはUターンが比較的容易にできる道で、なおかつ前方に停車している車があれば目立つ(探偵が嫌う)道だと良いです。
探偵の車の尾行まとめ
車での尾行は、徒歩での尾行に比べて小回りが利かないのでターゲットを尾行して証拠を集めるには高度な運転技術と先読みするための経験やカンが必要になってきます。
また、ある程度の規模の探偵事務所であれば、尾行はチームを組んで複数名で行います。これは徒歩での尾行はもちろん、車を使った尾行も同じです。
尾行用の車を2台以上用意している探偵事務所も少なくありませんが、効率的に尾行をするのに、自動車1台とサポート用のバイク1台という組合せもあります。
信号などに捕まってターゲットの車を見失った場合、あるいはターゲットの車が急な停止をしたり、脇道に入って素通りをせざるをえない状況に陥ってしまった場合などに、後方を走っているサポート用のバイクがフォローするわけです。
もっともバイクでの尾行は乗っているライダーの服装がターゲットから丸見えですので、あまり長時間の尾行を出来ません。
尾行用の車がターゲットの尾行を再開できるように大まかな位置をスマホや携帯電話で伝えるのがメインの仕事になります。
このように探偵はターゲットにその存在を気づかせることなく、尾行をします。
成功させるためには一般人以上の技術とスキルが必要なので、個人で車での尾行を考えている方は探偵に依頼することをおすすめします。
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