探偵FAQ
  • 法律
578view

正規の探偵なら誰でも知っている!<探偵業法>

正規の探偵なら誰でも知っている!<探偵業法>

探偵業法が施行されたのは2007年と、割と最近の話です。それまでは法律の規制などない中で、様々な探偵が存在してました。正規化されることにより、依頼者側も探偵社に相談を持ち掛けやすくなったのは確かでしょう。

探偵業務の適正化を図る<探偵業法>とは?

探偵業法(正式名称:探偵業の業務の適正化に関する法律)という法律が出来たのは、比較的最近の話です。依頼人からの依頼を受けて様々な調査を行う探偵という仕事は昔からありました。そして昔からある業種のわりに探偵は
“いつでも誰でも開業できる”
というお手軽な職業だったのです。

個人情報が社会問題化……そこから施行されたのが探偵業法です

もちろん探偵として食べていくためには、尾行や聞き込みのテクニックをはじめ、一般人が簡単には習得できない技術やノウハウがあり、それがない“にわか探偵”は仕事が出来ず、自然淘汰されていきました。ですから業界的には長年無許可・無認可でも、それなりに安定していました。しかし近年個人情報の取扱いが社会問題にまで発展するようになる一方、調査をするためには手段を選ばず犯罪にまで手を染める、悪徳探偵業者が増加したわけです。

そんな無法地帯と化した探偵業界に頭を悩ませた警察関係者から、政治家へ陳情があったかどうかは不明ですが(現在の政界は警察官僚出身者が結構多い)、探偵という仕事を業務(探偵業)として定め、開業や業務内容を規制する法律を作りました。それが<探偵業法>であり、施行されたのは2007年と割合最近の話です。

探偵業法の目的と内容は何?

探偵業法の最大の目的は、国民を騙してあくどい金儲けを企む悪徳探偵の排除です。法律自体は探偵業者向けのモノですので、依頼人である一般人が深く知る必要はありません。ただ実際に探偵を雇って、調査をしてもらう場合、探偵業法について知っておいた方がいい事もあります。

探偵業法の大まかな内容は、

  • 探偵を開業するにあたって届出が必要になった
  • 探偵の仕事範囲(していいこと・いけないこと)が定められた
  • 探偵が法律に違反した場合の罰則が設けられた

といったモノです。

昔ながらの探偵にとって、法律によって業務内容に規制が入ることは、窮屈な話ですが、探偵業法を導入しなければならないほど世間には悪徳探偵が蔓延(はびこ)っていたのでしょう。

いっぽう、一般人である依頼人は、探偵業法が出来たことによって、コンプライアンスが徹底されている“正規業者”を見分けることが可能になりました。悪徳探偵を雇ったばかりにトラブルへと巻き込まれる危険が少なくなったといえるでしょう。

誰でも探偵を開業できなくなった?探偵業は届出制(審査つき)!

探偵は<探偵業法>施行後から“届出制”になり、何時でも誰でも勝手に開業することが出来なくなりました。もともと探偵を仕事とするにあたって、特別な資格や免許はなく、開業するために揃えるべき設備もありませんでした。つまりある日突然、
「今日からオレは探偵だ!」
と決めれば、気軽に開業できるのが探偵でした。

開業が簡単。増える悪徳探偵業者を一掃するべく義務化

ところがそんな手軽さが災いしたのか、依頼人を騙して法外な調査料金をもちかけたり、調査するために盗聴器を仕掛けるなどの違法行為が目立ったり、調査結果をネタに依頼人や関係者を脅迫したりといった悪徳探偵が増加。そのため、そうした悪質業者を根絶するために探偵業法が作られたわけです。

そんなわけで悪徳探偵を生み出す最大の原因は、
“開業があまりに簡単にできること”
だと考え、探偵業をしたい人は営業する場所の都道府県の公安委員会に届出をすることが義務づけられました。

公安委員会というと一般人に馴染みの薄い組織ですが、届出の窓口は警察で、実際の管理・指導も警察が行っていると考えて差し支えありません。だから探偵を開業したいと思った人は、必要書類を揃えて開業予定の地域にある警察署へ出向いて届出を行ないます。探偵業という仕事そのものは、特別な資格が不要な点に関して探偵業法施行前と変わりません。ただし誰でも届出を出せば、すぐに開業できるわけでなく、届出を出しても開業を許可されないケースもあるのです。

届出の許可にも制限がついています

探偵業法には、探偵業を開業できない“欠格事由”というモノが定められており、この項目に該当する人は、いくら届出を出しても探偵業をはじめる事はできません。その項目とは

  • 未成年
  • 破産者(復権してればOK)
  • 過去5年以内に、探偵業法違反を犯して罰金刑に処されたり、その他の刑事事件において禁錮以上の刑を受けた者
  • 過去5年以内に暴力団の構成員だった者(現役ヤクザはもちろんアウト)

といったものです。

これらの項目は、未成年にしろ破産者にしろ、前科者にしろ、はたまた元暴力団員だったにしろ、一定期間を過ぎれば届出できるようになります。そういう意味では探偵業は探偵業法施行後も、開業の門が狭くなったわけではないと言えるでしょう。
探偵が公安委員会に届出を出し受理されると、公安委員会から
“探偵業届出証明書”
が交付されます。

これはいわゆる“営業許可証”みたいなモノです。探偵業法では、この証明書を事務所内の見やすい場所に掲示しておくことが定められています。探偵に調査を依頼する場合、その探偵が正規の業者なのか、無届のモグリ業者なのかは、探偵業届出証明書の有無で見分けることができるわけです。

探偵の仕事が明確になった?探偵業法の規制とは?

探偵業法によって、今まで結構アバウトだった探偵という仕事の定義が定められました。探偵業法の第二条には、
「他人の依頼を受けて、特定人の所在又は行動についての情報であって、該当依頼に係るものを収集することを目的として、面接による聞き込み、尾行、張込みその他これらに類する方法により実地の調査を行い、その調査の結果を該当依頼者に報告する業務」
と記されています。

これによって、探偵とは

[他人からの依頼を請け]

[特定人(依頼対象者)の所在や行動、あるいはそれに関わる情報を]

[聞き込み・尾行・張込みなどの方法で調査し]

[知りえた情報を依頼人に報告する]

という仕事をするモノだということです。

まぁ、これこそまさに“探偵の仕事”ですが、こうした条項を法律に設けたことで、仕事としてなら尾行や張込みをしても、ストーカー規正法には引っ掛からないという、“国家のお墨付き”のようなモノだといえるでしょう。

一般人の尾行&張り込みは無届の探偵業と判断の可能性あり……?

またこの項目の中があるという事は、一般人が友人や知り合いに頼まれて、尾行や張込みといった探偵行為をした場合、“無届の探偵業”と判断されてしまう可能性があります。

探偵業界が一般人の参入を防ぐ目的でこの項目を作ったかどうかは不明ですが、小説やドラマのように警察官でも探偵でもないキャラが、事件の真相を探るために探偵の真似事をすると、最悪罰金などの刑事罰を科せられる可能性があるわけです。
真面目な話、家族や友人知人から依頼され探偵の真似事をしたとしても、ホントに刑事事件にまで発展することはまずないでしょう。

その可能性があるとしたら、張込みや尾行のターゲットがバレてしまい、警察に通報された時です。正規の探偵であれば、もし逮捕されてしまっても、
「仕事ですから…」
といい訳できます。しかし探偵ではない素人だった場合、ストーカー規正法などが適用される可能性が出てくるわけです。

まとめ~探偵業法の施行によって、探偵も“正規・非正規”が生まれた?~

探偵業法の施行によって、昔のように誰でも探偵になれる時代は終わりました。そもそも探偵という職業はそのルーツを探ると、江戸時代の隠密であったり、さらに遡れば戦国時代の“乱破(忍者)”であったりします。そんな人たちが“探ること”を仕事にして“探偵”を自称し始めたのが、明治期からだと言われていますので、探偵というのは結構由緒のある職業でしょう。

その一方で探偵業は特に国家資格や施設などは不要で、誰でもすぐに始められました。その結果探偵と名乗っている業者の質は玉石混合で、中には犯罪を犯しても平気な悪徳業者が存在していたわけです。無届で開業できるということは、警察などの公的機関がその業界の実態を把握出来ていないことにつながります。

個人情報の保護とともに探偵業界にも規制が入りました

個人情報の保護が強く叫ばれるようになった現代で、個人情報を扱う仕事である探偵が野放しであることに警察が危機感を覚えた…というより、様々な問題を無視できなくなり、探偵業を規制するためにできたのが<探偵業法>です。この法律の施行によって、探偵を業として行う者は地元の公安委員会へ届出が必要になりました。この届出制度によって、警察は探偵業界の状況を把握しやすくなったわけです。

規正法で、より実態が明解になってきた探偵業

同時に探偵業法は、“探偵とはどんな仕事か?”という基準も明らかにしました。これを明らかにしておかないと、探偵の仕事には欠かせない尾行や張込みが、<ストーカー規正法>で規制されている違法行為になってしまいます。探偵業法で調べることは“仕事”であることが明記されたおかげで、探偵には警察のような強制捜査権はありませんが、尾行や張込みが探偵として正当な業務だと認められたことは大きいといえるでしょう。

また探偵を依頼人として利用する立場である一般人にとっても、探偵業法は役に立ちます。公安委員会への届出が受理された探偵の事務所には、必ず目立つ場所に“探偵業届出証明書”が提示されていなければなりません。つまりこの届出証明署が、その探偵を正規か非正規かを見分ける基準になるわけです。

もちろん探偵もそのことは十分承知していますので、届出証明書を事務所に掲げるだけでなく、画像を撮って自社のHPに貼り付けるなど、自分が正規業者であることをアピールしています。探偵選びをする場合、正規の業者なのかモグリの非正規業者なのかという見分けは楽になったといえますので、必ず確認しましょう。

都道府県から探偵を探す

関連記事一覧